介護職定年について
現在、介護職に携わる方々の多くが介護職の定年はいつまでで、その後になっても働くことができるのかということを気にされていると思われます。それは、介護職という仕事は非常に大変で、身体的にも精神的にもとても大きな負担となる仕事であり、この仕事を最後まで続けていくことが自分にはできるのかといった不安があるからです。
そこで今回は悩みを抱えたたくさんの方々のために、介護職の定年は何歳でそこまで働くことができるのか説明していこうと思います。そして、さらには60歳になった後においても今までと同じように介護士として働くことができるのかを説明していこうと思います。
介護職の定年は何歳か
まず初めに、介護職の定年は何歳と決まっているのでしょうか。現在日本では、60歳ということになっております。
定年に関しては他の職業との違いはないようです。
しかし近年は、国内の介護業界における介護職員の深刻な人手不足の影響から、外国人労働力の介護業界への投入がなされています。それと並行して、定年60歳で制度を撤廃しようという方向性が進められています。
そのような促進運動によって、これから高齢の介護職員の増加が見込まれております。
定年まで、もしくはそれ以降も介護職として勤務可能なのか
それでは、介護職は定年まで、もしくはそれ以降も介護職として勤務し続けることが可能なのでしょうか。
結果から言いますと、可能です。
公益財団法人による発表によりますと、現在の国内の介護士の平均年齢は46.3歳、特に訪問介護員の平均年齢は53歳となっております。それに比べて、国内の雇用者全体の平均年齢は41.6歳です。
このことから、介護士という職業は比較的高齢となったとしても、十分に活躍していくことができるということが分かります。
高齢者の心に寄り添える人生経験
また、被介護者は全員が高齢者ですので、介護士も比較的高齢者であれば、被介護者の関しての体の具合や気持ちを理解し安くなります。
それによって、介護士は被介護者の気持ちに寄り添った介護をすることができるようになりますので、介護士と被介護者の関係がより良好なものとなることが期待できます。
経験豊富な定年前の介護士だからこそできること
介護という仕事は豊富な経験が非常に大切になってきます。それは、介護は相手が無機質な機械ではなく、生身の人間であるからです。常に変化し続ける気持ちや体調をもっていますのでこれが正解というものがありません。
完璧なものがありませんので、昨日はうまくいった対応でも、今日同じ対応をしたことで被介護者の気分を損ねてしまうという可能性もあります。
そこで、大切なのは過去の豊富な経験です。それが備わっていれば、その日の天気や体調といった被介護者の周辺状況を的確に判断して、過去の経験から正しい処置を導き出して、被介護者に満足してもらえる介護が可能だからです。
そのような介護が可能なのは長年介護職に携わってきた定年に近い介護士です。そのため、高齢の介護士は元気があれば、介護の現場では非常に重宝されます。
マネジメントレベルのことができるのも人生経験がゆえ
たとえ、高齢になって体力や力に不安を覚えているという方で会っても、若手の介護士の教育に携わるという道もあります。その介護に関する豊富な知識や経験は非常に貴重なものですので、無駄にはできないからです。
今、介護職に携わっていて、これから働き続けることができるのかどうか不安を覚えているという方は、是非定年まで、またはそれ以降も勤務し続けることをオススメします。
人手不足問題、低賃金問題
介護業界に蔓延する大きな悩みのうち介護職員の人手不足と介護士の低い賃金は大きな割合を占めます。たしかに、これらは自分の将来まで影響を与える問題で、介護職を将来まで続けることができるのかという悩みの大きな種となります。
しかし最近は、これらの問題もだんだん解消されていく傾向があります。
というのも、介護ロボットという便利なロボットの開発が急速に進んでいて、介護の仕事の中でも身体的、精神的な大きな負担がかかる作業を機械化することができるようになるからです。
ですから、介護ロボットがそれぞれの介護施設に普及すれば、スタッフの人手不足問題を解消することがでます。
そして介護士の低賃金問題に関しても、改善を求める声が高まっていることから介護報酬の引き上げが決められました。
ですから、介護職の将来に対して不安はあまりありません。
まとめ
現在、介護職に携わって勤務しているという方にとって、介護職業界は人手不足やあまり高いとは言えない賃金といった問題からこれから定年まで続けていくことができるのかどうかという悩みがかなり大きいと思います。
しかし、介護職の待遇も改善されてきており、経験が豊富な介護士が求められておりますので、是非介護職として生涯でも仕事を続けていきましょう。